今年も蘭の花が咲いている。
よほどこの場所が気に入ったのだろうか。また来年も、期待していいのかな . . . 。
始まりがあれば、終わりもある。
終わりを迎える寂しさを紛らわすために、
“永遠” なんていう言葉が生まれたのかもしれない。
永遠に続くものなどありはしないのに。
時間を感じる事ができて、はじめて永遠を意識することができる。
真っ暗な部屋に閉じ込められ続けたなら、時間が分からなくなるのと同時に、
永遠とは逆の、いわゆる最期の恐怖に襲われることになる。
だから人は永遠を信じ、未来を夢見る。そこに期待ができるし希望があるから。
ただそれは限りなく続くと考えられているだけで、希望的観測に過ぎない。
人類の歴史など地球の歴史に比べたら . . . と言うが、一人の人生などまさに一瞬。
人に夢と書いて儚いと読む。昔の人はすでに気付いていたんだろう。
儚いからこそ、そこに意味があり、生きてきた証を希望や夢に託し永遠を信じてきた。
そして私が生きるこの瞬間。
今の自分だから思うことがある。
偉そうなことを言い、理想を掲げ、 時には馬鹿を見たり、泣きを見ても。
未来の自分が失笑し、周りの大人が飽きれてしまうようなことも。
今の自分が一生懸命に、真剣に向き合っていると言い切れるなら、
それでいいと思う。