Balboa Park in Encino, California
今日から4月。
気持ちばかりが焦っていて、思いが形にならない。
まだ3ヶ月、もう3ヶ月。
まわりの大人たちが口々に言っていた。年を取る毎に時間は短くなると。
若い頃はその言葉の意味が理解できなかった。時間は全ての人に平等なはずだ。
30を過ぎた辺りからその意味がなんとなく分かった。そして焦りに変わった。
年を取る毎に...これからますますそのスピードは加速するということか。
今ならまだできる。無理が利く今しかやれないことが。
新入生や、新入社員が新しい場所で、新しい生活を始めるこの時期。
桜の花が咲き、優しい日差しで溢れ、春の訪れは彩を添える。
生きていくためにこの道を選んだのは18の時。正直、迷いもあった。不安もあった。
慣れないスーツ姿で入学式を迎えた。歯科技工士として生きるために。
外には桜の花が咲き乱れていた。これからの未来を応援してくれているかのように。
あれから...
私の通っていた東京歯科技工専門学校は先月、37期生を送り出し閉校した。
非常に寂しいことだが、歯科技工業界の展望は厳しいという認識が一般的のようだ。
収入や労働条件の悪さ、歯科医師と歯科技工士の間には構造的な問題点も多い。
人としての尊厳を保つことすら難しい職業に、若い人たちは見向きもしない。
4月18日の日曜日、同校で同窓会が行われるようです。
東技専出身の方がいましたら声を掛け合って下さい、との事で記事にしてみました。
母校に入れるのはこれが最後だそうです。
時間や連絡先等、詳しく知りたい方はご連絡ください。右横のContact Usまで。
私は出席できませんがこの道を歩んでいく限り、私のルーツはここにあると思っています。
目の前の岐路に立ち止まると、いつも咲いていたのは桜の花でした。
歯科技工士新入社員、歯科技工学校新入生を見守る立場の方々、
その昔、自らもそうであったことを忘れてはいけないですよね。