2010/10/02

一時帰国
















Creation CC   Shade Wheels

来週、日本に一時帰国する。
ほぼ2年ぶりになる日本は、何か変わっただろうか。
カリフォルニアは明らかに住み難くなっている。
訪れた人を魅了してきた青い空と眩しい太陽も、今年はなんだかぱっとしない。
ここ数年アメリカらしさがめっきり影を潜め、隅でじたばたしているようにも見える。
そして、そこで生活している私もまた、じたばたしている。間違いなく。

7日、8日と横浜で実習会がある。
Willi Geller氏による2日間のこの実習会に参加することは、
アメリカで初めてクリエーションという陶材に出会ってから、ずっと願っていた。
夢というと大げさだが、それに近いものがある。

かれこれ10年。

Geller氏の実習会は世界各国で行われている。
当然、アメリカでも行われていてそのチャンスは何度かあった。
しかし、追われるような日々の中でスケジュールを調整をし、段取りをつけるのは難しい。
休みの間の売り上げや渡航費も受講料も。なかなか余裕はない。
何度かあったチャンスも、その時々の状況がそれを許さなかった。
今回も数ヶ月間ぎりぎりまで悩んで、先週ようやく申し込みを済ませた。
どうしても諦める事ができなかった。

私にとってこの2日間は特別なものになりそうだ。
Geller氏が率いるOral Designのメンバーも世界中から集まり、
この実習会のサポートに当たる。

ようやく、願いが叶う。


その週末9日、10日には4年に一度の国際歯科大会がパシフィコ横浜で開催される。
前回参加したのは、私が歯科技工士になって2年目ぐらいだっただろうか。
あまり覚えてもいない。ただ、何も分からなかった事だけは覚えている。
ノートもペンも必要なかった、言っていることの内容がほとんど理解できなかった。
日本国内、世界中から集まった有名な方々が広い会場で講演をされていた。
私はただただ居心地が悪い思いをしながら、その場に座っていた。
今思えば、そんな経験もなければ、そういった世界があることを知りもしなかった。

知識と技術を共に高めていくことは非常に難しい。
知識だけの頭でっかちでは、作り出されるそのものに説得力がない。
また技術だけで知識が伴わないと、気の利いたものは作れない。

講演される方々のその知識と技術の高さに触れることは、
日頃下がりがちなモチベーションを高めるには、これ以上ない機会だと思う。

日本への一時帰国。この4日間を血肉に変えてみせる。