#3,4 PFM Implant Crowns
Straumann Custom Abutment (left:WN / right: RN synOcta Gold Abutment)
Creation CC
先日、はじめて知ったことがある。
始めは信じられず、いろいろと調べてしまった。悔しいけど間違いないようだ。
専門学校で習ったような。いや、それより以前。職業案内ガイドか...。
いずれにしても、この仕事を始めた頃にはすっかりそう思い込んでいた。
それが自分にとっての誇りでもあった訳だし、なんだか放り出されたような気がした。
「歯科技工士は医療従事者ではない」
私の中でいまだ違和感を感じるこの言葉。
いろいろ調べている中で、わかりやすくまとめているブログがあった。
これによると日本の歯科技工業は医療に附帯するサービス業であり、
税金申告の際は製造業に認定されているらしい。
患者と接することのない歯科技工士を医療従事者と認めてはいないようだ。
要するに一部の人間にとっては認めたくない背景がそこにはある。
何を今更、と思う人も少なくはないだろう。
ただ、私自身が思い込み、無知であったということ。
個人の価値観など無知という言葉の前では何の意味もない。
そして現実を知らされた上で、さて、どうするのか。
レストランに行き、自分が作ったほうが美味しいと。
あるいは値段に見合っていないと思ったなら、
二度とそのレストランに足を運ぶことはないだろう。
車や保険の営業マンよりもその車に、または保険の仕組みに詳しければ、
頼りにならないその営業マンから購入することはないだろう。
歯科技工士もまたその例外ではない。
私たち歯科技工士は技術を提供するサービス業であるから、
その技術を高め身につける以外に道はない。
そしてサービス業である以上、提供する技術に満足して頂かなくてはならない。
もし技術を高める努力を惜しむのなら、過当競争から逃れることはできない。
医療従事者であろうと、なかろうと。
患者の口の中に入る補綴物を作ることに変わりはない。
そして、その技術を安売りするのであれば自らの首を絞めかねない。
よそのラボがどうではなく。
時間に見合った、技術に見合った、頂きたい報酬を歯科医師に提示するべきである。
自らが丹精込めて作ったものが適正な評価を得られていないと思うのなら、
嘆く前に疑うべきなのかもしれない。自分が分かっていないかもしれないことを。
そして、私はその技術は磨き続けるしかない。