2010/09/04

昨日のこと。
いつもお世話になっているドクターから電話があった。

デリバリーされたクラウンについて、私が作ったのかと確認の電話だった。
もちろん私が作ったのだが、彼にはそう思えなかったらしい。
何がいつもと違うのか。強いて言うと透明感が足りなかったか... 。
いずれにしても、紛れもなく私が作ったものだ。
私自身、そんな電話がかかってくることに驚いていた。

週明けには戻ってくる。患者の口の中で試適されることも無く。
アポイントはキャンセルされたのだろう。申し訳ない。

電話のあと、そのケースのことが気になって仕方がなかった。
ドクターが言っていた。『うちにくる患者はいいものに高いお金を払っているんだ』と。
完全にそのものを否定された。

その言葉が、頭から離れない。
久しぶりに凹んだ。手を抜いたつもりはない。
自分でも気が付いていない、一体何が...。ただ、ここ最近忙しい。
何となくやるべき仕事が手に付かず、『季刊誌 ZERO』のバックナンバーを手に取った。

気が付いた気がした。すこしづつ軌道がずれてしまったのだ。
自分の目指すものから。憧れから。

よくうちのスタッフにも注意している。
始めのうちは言われた通りに出来ているのに、少しずつ変わっていく。
雑になるというか、見えていたところが減るというか。
人の上に立ち教える立場の人間は、指摘されることが少ない分、
意識して理想を追い求める必要がある。
日々の仕事に追われ、見えなくなっていたということか。
今回のことは、それを気付かさせてくれた。 厳しい言葉と共に。

一日あれば、頭を冷やすには十分だった。

ここで気付けたことも今の私に必要だったのだろう。
そして、たまたま目の前にあったZERO。
この週末、ラボにあるバックナンバーをすべて読み返してみよう。